• Episode 0 創業前夜 中小企業を支え、共に闘ってくれる会計事務所を作ってほしい
    強権的な徴税旋風に立ち向かうため、若者たちが集められた

    終戦から7年後の1952年。国際社会へと戻っていくきっかけとなる、サンフランシスコ講和条約が発効しました。国は、産業合理化促進法を制定し、法人税の特別減税や償却制度、資産再評価など大企業を優遇する政策を実施。しかしこのような優遇税制が適用されない中小企業へは強引な税務調査や滞納に対する差し押さえなど、強権的な態度で徴税しようとしていました。北区民主商工会の佐藤卯吉会長は、過酷な徴税に苦しんでいる中小企業を目の当たりにしていました。年末、飛ぶように売れる書き入れ時の呉服商に抜き打ちの一斉税務調査が入るなど、すぐに税理士に飛んできてもらわなくてはいけない場面が多数あったのです。

    創業前夜
  • Episode 1すべては1954年から始まった (有)第一経理事務所設立 われわれこそ
    納税者の権利の守り手になろう

    終戦から9年後。戦後復興のため、大企業は税制優遇され中小企業には不公平税制がまかりとおっていた時代。1953年の暮れ「われわれこそ納税者の権利の守り手になろう」という熱い志を持った若者5人が集まり、翌年2月に第一経理事務所を設立しました。創業スタッフは当時、誰一人税理士資格も持たない若者たち。でも納税者を守るという熱い思いが後押ししました。

    第一経理設立当時の事務所(TOTOの看板のある建物)
    第一経理設立当時の事務所(TOTOの看板のある建物)
  • Episode 2 一・一会の発足 税制や世の中の仕組みを勉強し、
    中小企業の権利を守ろう

    顧問先からの「なぜ大企業は資本の蓄積ができて、中小企業はできないのか?」など、税制や社会の仕組みについての疑問に答えるため、わかりやすい資料を用意したり、実際に税務調査に入られた顧問先の体験談を聞いたりする勉強会と懇親会を実施。11月に開催されたことから『一・一会』と名付けられ、顧問先と第一経理、両輪で進んでいくきっかけとなりました。

    第21回一・一会特別研修会
    第21回一・一会特別研修会
  • Episode 3 第一経理ニュース創刊 顧問先と第一経理を結ぶベルトのような
    役割を持つニュースを作ろう

    税制への不満や疑問、当時頻繁に実施されていた税務調査の実際やその対応策など、顧問先から第一経理へ寄せられる要望にすばやく応えていきたい……。そのための方法として機関誌『第一経理ニュース』を創刊。当時はB4版の両面ガリ版刷り。現在まで社員の手で編集発行され続けています。

    第一経理ニュース創刊 第一経理ニュース創刊
    第一経理ニュース創刊号
  • Episode 41968年 三つの信条 第一経理出発の
    原点にたちかえろう

    第一経理発足から12年、有資格者が相次いで分離独立したことをきっかけに、創業の原点である「第一経理は個人の事務所ではない。構成員みんなの事務所であり、民主的な諸運動や、とりわけ納税者の権利擁護に役立つ事務所でなければならない」という理念を明確にし、『三つの信条』を決定しました。この信条は1994年の『4つの「経営理念」』に引き継がれました。

    前本社事務所(北区中十条)
    前本社事務所(北区中十条)
  • Episode 51970年 税務調査の心がまえ 臆せず堂々と
    納税者の権利を守る

    税務署の調査方法が抜き打ちで強引さが目立っていることに注意喚起するため、『税務調査の受け方十訓』を小冊子にして顧問先に配布しました。その後心がまえは幾度もの見直しを経て15項目にまで増え、その後も何度か変遷を経て現在では『第一経理の税務調査10ヶ条』としてまとめられています。

    税務調査の心がまえ 税務調査の心がまえ
  • Episode 61974年 情報処理センター設立 税理士がお客様のところで振替伝票を
    書いているのは機会の損失だ

    税理士が専門家らしく世の中の役に立つ仕事ができるよう、1974年に情報処理センター、1991年にキャリアスタッフ事業部を立ち上げました。情報処理センターではコンピューターを利用して顧問先への管理資料をより迅速に正確に提供できるようになりました。キャリアスタッフ事業部は経理・営業事務のスペシャリストを顧問先に派遣して、急な欠員補充や繁忙期のサポートを行っています。

    情報処理センター設立
  • Episode 71994年 青年経営者塾(青経塾) 若い経営者や
    青年創業者のための勉強会

    創業当時にあった若手経営者の勉強会『二・九会』は休会となっていましたが、1994年一・一会の青年経営者を対象とした勉強会として復活しました。この勉強会は『青年経営者塾』と名付けられ、以後は2~3か月に1回の割合で勉強会を開催し、若い経営者や青年創業者に参加を呼びかけています。近年は改正電子帳簿保存法、SNS、インボイス制度、採用などのテーマで年3回セミナーを開催しています。

    青経塾の羽田空港見学
    青経塾の羽田空港見学
  • Episode 82012年・2017年 被災地訪問 復興に向けての支援活動

    震災当時は第一経理も物資を送るなどの支援活動を積極的に行いました。震災から1年後の2012年には一・一会世話人会で震災の被災地である宮城県を訪問、実際の被災地の復興状況を視察しながら宮城県各地をまわりました。2017年には青経塾が福島の原発を訪問し、井出自動車整備工場様が復興した工場を見学しました。帰宅困難者地域、居住制限地域などを視察し、現地では震災の語り部の方のお話を伺いました。

    津波で流されてきた車について説明する語り部さん
    津波で流されてきた車について説明する語り部さん
  • Episode 92019年〜 新型コロナ長期化 お客様を一社も倒産させない
    大切なのは今すぐに行動すること

    新型コロナの影響で多くの企業の経営にブレーキがかかる中、顧問先が安心して会社を存続できるよう最大限のお手伝いをすることが私たちの使命と考えました。売上減少の影響が数か月後の資金繰りに影響することを踏まえ、資金調達に時間がかかることも念頭に置いて、第一経理はいち早く最大限の支援を行うよう行動を起こしました。給付金や助成金等についてもきめ細かい情報提供や申請サポートを行いました。現在でもダメージに悩まされる中小企業も多くあり、今後もサポートに力をいれていきます。

    新型コロナ長期化
  • Episode 10 4つの「経営理念」 税制についてのゆるぎない姿勢、
    よりよい会社づくりへの情熱

    長年にわたって第一経理の経営理念の役割を果たしてきた『三つの信条』は、時代に即してわかりやすくするとともに、第一経理の心意気と職場づくりについての理念を付け加え再構築されました。1994年のことです。「税制の民主化」と「納税者の権利擁護」のコンセプトは、『三つの信条』から引き継がれました。この二つの考えは第一経理の原点、つまり「志」であり、創業以来顧問先、地域、業界、諸団体等と良い関係を結び、協力しあってきました。このことが、第一経理への信頼に繋がり、今日まで発展することができました。変化や多様性が求められる時代にあっても、変わらないのは、その想いと志です。お客様そして中小企業とともに歩み、次の80年、そして100年と永続企業として歩みを続けてまいります。

    三つの信条

    1. 税制の民主化
    2. 納税者の権利擁護
    3. 顧問先の多面的な要求にこたえられる事務所

    4つの「経営理念」

    • 私たちは納税者の権利を守り中小企業と国民を大事にする税制をめざします。
    • 私たちは中小企業のよい会社づくりを通してお客様の満足を追求します。
    • 私たちは身近でかけがえのないコンサルタントをめざします。
    • 私たちはお互いに成長し、豊かさを創造する職場づくりをめざします。