10
会社訪問
インタビュー漢方医療 頼クリニック
クリニック院長 頼 建守様
家庭的な雰囲気を大切に
西洋医学と東洋医学の
融合を目指す
漢方医療 頼クリニックは、都営新宿線新宿駅 6番出口を出て徒歩 1 分という好立地に建つビルの 9 階にあります。台湾ご出身の院長の頼建守先生は、慶応義塾大学医学部を経て、産婦人科医として活躍されていたとき漢方に出合いました。現在は、受付から事務全般をご担当する太陽のように明るい奥様と二人三脚でクリニックを運営されています。患者さんに寄り添うような医療を展開されている頼先生にお話しを伺いました。
日本で医学を学ぶことに
なったわけ
私は台湾出身の頼建守と申します。ここ新宿に漢方医療 頼クリニックを開業し、今年9月でちょうど10年となります。まず、私が日本で医師になったきっかけをお話ししましょう。
父は台北で内科と眼科の医師をしていました。兄がいたので、私は父母から医師になるようになど言われることなく育ち、台湾大学で化学を専攻していました。あるとき、慶応義塾大学医学部を出た親戚から、台湾で慶応の推薦試験があると聞き、受けてみたところ合格したのです。私は台湾大学を中退し、来日。 1982年に慶応義塾大学医学部へ進学しました。医師になることを期待された兄は薬学の道へ進んだため、弟の私が結果として医師になったというわけです。人生とは不思議なものだと思います。
激務で痛めた腰を癒した
漢方との出合い
卒業後は慶応大学医学部の医局に入局。産婦人科医として勤務し始めました。産婦人科を選んだのは、外科的な治療に携われることにやりがいを見出したからです。しかし当直など激務が続いているところに、転んで腰を打ってしまい腰痛に悩むことに。椎間板ヘルニアという診断を受け、1年ほど整形外科で神経根ブロックなどの治療をしましたが、症状が良くなることはありませんでした。そんなとき半年間療養も兼ねて台湾へ里帰りする機会があり、台湾・中国医薬大学の漢方や鍼灸を専門にしている先生に診て頂いたところ、たった2ヶ月であのつらかった症状が改善したのです。私は東洋医学に夢中になり、残りの期間は漢方と灸を学び、日本に戻っても研究を続けていくことにしました。また、腰痛が治ったという驚きとともに、東洋医学なら産婦人科医として日々直面する患者さんのお悩み……たとえば不妊症やPMS(月経前症候群)などにも応えていけるのでは、という期待もありました。
私だからできる
西洋医学と東洋医学の融合
現在、頼クリニックには、漢方や東洋医学での診療を希望する患者さんがいらっしゃいます。私が産婦人科出身のこともあり、更年期障害や不妊症の症状で受診される患者さんが多いようです。当クリニックは完全予約制。患者さんのお悩みに耳を傾け、また生活習慣なども詳しく話してもらうためです。患者さんのことを理解した上で、漢方を処方します。日々の生活の中で摂りやすい方法も提案し、患者さんと二人三脚で治療に当たっていきます。
クリニック経営には
第一経理の専門知識が必要
2013年に頼クリニックを開業した際、税務に関しては、勤務医だったときと同じように考えていたところ、税金を多く払いすぎていることが発覚。そのとき医業に詳しい税理士事務所があると、紹介されたのが第一経理でした。第一経理には、医療経営に特化したグループがあり、安心してお任せできます。今では、月1回のご担当者の訪問日をとても楽しみにしています。うち以外にも多くの病院やクリニックを担当されているため、クリニック運営のための情報収集も早く、お互いに情報交換をするのがとても勉強になります。
家庭的な雰囲気の中
漢方医療を目指す
私がまだ台湾で子ども時代を過ごしていたときです。古い患者さんが亡き父を訪ねてきたことがありました。診察費に事欠く患者さんを無代で治療に当たった父のことを忘れず、わざわざ挨拶しにきてくれたのです。子ども心に、医者っていい仕事だなと思ったことを覚えています。
ご覧の通り、待合室には、患者さんから寄せられたカードや、赤ちゃんの写真などが飾ってあります。受付や事務方を引き受けてくれている妻ともども、そこに書かれた感謝の言葉を読むと医師冥利につきます。家庭的な温かい雰囲気を大切に、西洋医学と東洋医学を融合させた、患者さんのニーズにあった、診療を続けていきたいと考えています。
漢方医療 頼クリニック
東京都渋谷区代々木2-13-5 KT新宿ビル9F 03-5302-0368
http://www.lai-clinic.com/